令和5年5月12日に、令和5年度安全大会が開催されました。私が社長に就任してから3回目の大会を迎えます。社長就任から一貫して良好な人間関係の風通しの良い職場づくりを掲げて本気で取り組んでまいりました。もちろんこのような職場を作る事は職場環境の改善につながるほか、安全な企業文化醸成においても大切なことだと思います。
つまり、年齢や経験年数に関わらず、危険なことは危険と言えること、わからない事は分からないと言えること、そうした組織が安全文化醸成の基礎になると信じております。
林業においては、令和4年度、休業4日以上の労働災害が53件発生、そのうち3名が死亡ということで、他産業の9倍近い労働災害発生状況にあります。また、令和2年から3年間、毎年「林業死亡労働災害多発警報」が発令されております。これは一年間に死亡災害が3件発生すると発令するというものです。そして岩手県においては令和2年 令和3年には全国でワーストを記録していることから大変憂慮すべき、はずべき状況となっております。
こうした状況を打破するため、林災防の斎藤様をお招きし、死亡災害の分析に加え、休業4日以上の災害と死亡災害の因果関係について分析をしました。結論から言えば、岩手県の林業体は基本ルールの遵守が甘い事、死ぬか、休業4日以上で留まるか、それを分けるのは「運」でしかないことを痛感し、岩手にはまかり間違えば死亡災害につながる休業災害が山ほど潜んでいると実感しました。改めて基本ルールの共有と日々の業務の実践を肝に銘じました。
東北電力ネットワーク㈱様からは「確認会話」の重要性についてお話を頂きました。冒頭で私の申した風通しの良い職場づくりにも関係してくると思いますが、やはり「コミュニケーション」が大切であるということです。ポイントとして、①自分の言葉で伝えること②定量的な表現を使うこと③5W1Hで情報漏れを無くすこと④数字には単位を付けること⑤相手の行動を予測すること⑥おや?と思ったら口に出すこと⑦確認のお絵かき(図示すること)が挙げられました。伝えたつもりが別の意図として伝わってしまうなど「認識の違い」による災害やエラーも多々あることと思います。大切なのは上記7つの技術を使い「認識の違い」を排除することにあると思います。どれもすぐに実践できるものですね。
最後になりますが、就任後3年目の大会でしたが、過去一番の大会になったと自負しております。これは安全には経営者の強いリーダーシップが必要であるということですが、そうした企業文化を作るために2年間率先垂範で全力で取り組んできた成果だと思います。それは社内発表をしてくれた及川くんのプレゼン内容や、大会宣言、安全スローガンを読んだ川村君、小原君、そして閉会の挨拶を述べてくれた牛崎課長の声の気迫や挨拶の内容から強く伝わるものでした。そしてこれら大会を作り上げたのは今回前に出た社員だけではなく、発表に向け一年間取り組んできた各委員会活動や安全活動に取り組んだ会社の皆で作り上げたものです。
まさに社訓にある「全社一丸 日々前進」を体現し、今年一年無災害で乗り切ることと、さらに進化発展していく企業を作りたいと思います。
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