本日は第3回目のアサーション研修を受講しました。前回は自分自身を知るということがテーマでしたが今回は「相手の世界を知るためのコミュニケーション」を学びました。
人はそれぞれ自分の考え方「価値観」を持っているため、同じ出来事や言葉でも見え方や伝わり方が違うということ。相手の話をしっかり傾聴し、相手の思いに即して理解することが大切だということでした。
先ずは相手の話をしっかり聴く(傾聴する)ことが大事。相手が気持ちよく話ができるような姿勢(目を見る、腕を組まない、相槌をいれる、途中で話をさえぎらない)と「受容」と「共感」の心で聞くこと。これを実行することで相手も自分自身を認めてもらったと感じ、心理的な距離が近くなるということです。
基本的な心の姿勢として、どんなに考え方や価値観の違う人の話でも、まずは「いったん」そのまま受け取ること。人間はそもそも他人の話を自分の価値観と対比しながら評価し、判断し、解釈しながら聞いてしまうが、それらを介在させずにニュートラルな姿勢で聞くこと。そして仮に自分の考え方と違っても「こういう考え方もあるんだ」と肯定的にとらえることが大切。しっかり相手の話を聞いたうえで、自分の思いを伝えることが大切だということ。
会話の中で相手に質問をすることで、相手に興味関心を持っている姿勢を伝えることができる。コミュニケーションの中で「相手が話したいことを引き出せるような質問」ができるようになることが大切。
質問の種類には閉鎖型と開放型がある。閉鎖型はイエスかノーで答えられる簡単な質問である。開放型は5W1Hで問いかける質問で相手が自由に考えて答えることができるもの。その中で、答えが「事実一つ」に限定されるような質問の仕方も相手があまり考えずに答えることができるので簡単な質問に分類される。一方開放型でも「拡大質問」はその人の考え方や意見を自由に求める質問の仕方であり、相手の考えを幅広く引き出すことができる。
コミュニケーションを充実させていくには、まず相手が答えやすい質問を繰り返しながら次第に拡大質問に導くような問いかけをすることで、相手も自分の意見や考えを話しやすい環境を作ることができるということでした。
この講習を受講した目的は社員間のコミュニケーションを充実させることであり、今後マネジメント側も社員に対して「本音」を聞き取りながら課題解決や自己実現に向けた関わり合いをして欲しいとの思いがあったからです。しかしながらこの「価値観」というフィルターは人それぞれ生まれぞだった環境やそれまでの経験などで全く物事の捉え方が違うという前提を認識して接しないと自分の主張を押し付け合う形になり成立しません。
そして大事な事は人を変えること、人の価値観を変えることはできないということをしっかり理解すること。良好な人間関係を築こうと思えばまず相手の考え方や価値観を理解し、それに即した関わり合いの中で互いの意見の違いを交渉するような接し方ができることが大切。
そしてその方向性を示していく指針となるのが会社の経営理念ということになります。何のためにこの会社が存在するのか。どうしたら目標を達成できるのか。そのゴールに向かってコミュニケーションを通じながら互いの価値観を理解しながら切磋琢磨で頑張っていきたいと思います。

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